会社、バイトの給与は自分の銀行口座もしくは指定の銀行や地銀に振り込まれるという常識が変わるかもしれません。
それが「給与デジタル払い」です。今まで口座に振り込まれていた給与が、自分のスマホの決済サービス(PayPay、楽天Pay、交通系ICなど)に直接振り込まれる仕組みのこと。
銀行口座から引き出すことが減り、そこで手数料がとられることも減り、手間も減り楽だしいいじゃーんと思ったんですが、そうとばかりは言ってられないかも。私の大好きなポイントの強みが少し消えてしまいそうな気がしています。その辺りお話していきましょう。
ちょっと気が重い。。。
まず、今回のテーマで一番重要なことをお伝えしておきます。
それは「税金」です。
ポイントって課税対象じゃないんですよね。ありがたいことに。
〇 一般的に企業が発行するポイントのうち決済代金に応じて付与されるポイントについては、そのポイントを使用した消費者にとっては通常の商取引における値引きと同様の行為が行われたものと考えられますので、こうしたポイントの取得又は使用については、課税対象となる経済的利益には該当しないものとして取り扱うこととしています。
「国税庁ホームページから」
給与デジタル払いが進み、ポイ活で稼いだポイントも「収入」とみなされた場合、ポイントが課税対象となり、「税金がかからない!!」というポイントのうま味が減ってしまうかも。と考えると悲しいなぁと。。。
賃金は「現金」で払わなければならない
賃金を労働者に支払う場合、現金で支払わなければならないということが労働基準法で決まっています。銀行口座への振り込みも厳密にいえば現金支払いではありませんが、一定の条件を満たす支払い方法であればOKなようです。
電子マネー、QRコード決済などはその条件を満たしていないため給与払い対象外となっていて、条件を緩和し給与デジタル払いが可能となるような動きが2021年4月から強まっているようです。
「給与デジタル払い」が進むことは、電子マネーの決済アプリさえ準備しておけばよくなるので、クレジットカードがすぐ作れない人、銀行口座がすぐ作れない人にとって大きなメリットになりますね。
いくつかのデメリット
こういった金融関連の技術革新が進むことをFinTech(金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた造語)と言い、ここ最近ネット記事などで多く目にしますね。
便利に豊に暮らせるための取り組みでとてもいいと思うのですが、現状はいくつかデメリットが考えられます。
「セキュリティ面が不十分」
意見は分かれると思いますが、現金って実はセキュリティ面で電子決済に比べ強い部分があると思います。
盗まれてしまった場合、現金はどうしようもありません。その点は(利用停止とかで即対応できるので)電子決済の方がセキュリティ面で優位です。
偽物が作れないという面では現金が有利と私は思っています。磁気の技術、透かしの技術、マイクロメートルレベルの小さな文字の印刷技術など、その他にもたくさんあると思いますが、とにかく偽造することはほぼ不可能でしょう。もしできても1万円札を作るのに何万円も必要になりそうです。
「造幣局、国立印刷局の雇用が失われる」
当たり前ですが、現金って日本全国に広がっています。その物理的な量は膨大でその現金を作るために多くの人が働きそこで雇用が生まれています。
新しいものが出てきたもの時、古いものが徐々になくなっていくというのは自然の現象なのかもしれませんが、現金が電子決済に完全に置き換わった場合かなりの人の雇用が失われることになることが予想されます。
個人的に、国立印刷局で仕事をしている友人がおり、その友人が「キャッシュレス化が今のまま進むと俺らどうなっちゃうのかなー。。。」と言っていました。世知辛い。
「保証がない」
ご存じの方も多いと思いますが、銀行が潰れてしまった場合でも1000万円(+利息)まで保証されます。現在電子決済サービスを提供している会社がつぶれてしまった場合、1円も保証されません。
キャッシュレス化が進むと徐々に保証が充実していくとは思いますがこの点はかなりデメリットと言えます。
まとめ
これまでご紹介したように、給与デジタル払いが進むことでいくつかデメリットが考えられます。
その流れで、最初にご紹介した「ポイントの課税対象化」というデメリットが出てくる可能性があると感じています。
私はいろいろなポイント(特に楽天ポイント)が少しずつ増えていくのを毎日ニヤニヤしながら眺めるのが好きなので過剰に心配している部分がありますが、「今のうちに!!」という気持ちでお得なポイ活情報に目を光らせていこうと思っています。
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